Color of the midnight

雪の祈りにも似た降り積もる音 振返る事で時間を殺す
"もし君と出会わなければ"気付く事も無く 紅く焼け落ちる空の色の

やがて雨に変わる其れの冷酷さを優しく包み込む結晶の
時の速さ 己の弱さの様 決して回転を止めぬ歯車

窓を打ち外を遮断する雨 このまま時さえも凍りつかせ
"もし君と出会わなければ"知る事も無く 霧に包まれた夜の色の

約束の地と呼称する処 在るとすれば瞼の裏に
暗闇の鼓動月夜を跨ぎ馨しき香を求め独り泣く

今ここに二人が在り走り続けているからこそ始めて知る夜の色の
知った様で世界の事など何も知らず解るのは此れ位
目の前を昇る太陽の行方
かつて二人が在り確かに生きていたからこそ始めて知る時の音の
知った様で何も解ていなく猶も此れだけは
二人の行方